自宅でダスティンホフマンの映画を楽しむ
「Runaway Jurry」(原作、ニューオリーンズトライアル、ジョングリシャム著)
ジーンもホフマンも弁護士。
ジーンのバックには、全米ライフル協会というお金持ちがついているが、ホフマンは清貧な弁護士役で、ライフルで命を落とした被害者。
ニューヨークの陪審裁判で、素人の陪審員の判断で判決が変わる。
この陪審員を選任する手続きから始まる。
実は主役は、陪審員のジョン・キューザック(アイルランド出身、アメリカ合衆国)。
陪審をそれとなく操りながら、どちらに勝たせるかをコントロールし、評決前に、ジーン側とホフマン側に、値段を交渉してせり上げる。
ジョン・キューザックが陪審員を一人一人絡め取っていくところが見物だ。
これ以上、書くとネタばれになりそうだから止めておく。
ところで、ホフマンは、卒業でブレイクしたが、晩年になってからは、弁護士役が好きなようだ。「スリーパーズ」でもしがない弁護士役をしていた。
いろいろな役を無難にこなしているが、一番演技が切れていたのは
ではないかと思う。
トムクルーズと共演。左足に障害のある自閉症の青年(いや、大人かな)。
ホフマンは、コミュニケーション障害のため、施設に入っていたが、そこの遺産相続を巡って、実の兄だというトムクルーズが現れ、トムは一銭も遺産を相続しなかったから、ホフマンを拉致してと長い旅に出た。その途中、ラスベガスでホフマンの驚異的な記憶力で大勝ちした。
相続遺言ワンポイント!
財産は殆どないというAが、多額の保険金をかけていて、受取人を相続人の一人に特定していた場合、Aが死亡したとき、その保険金は相続財産に含まれるだろうか、それとも受け取った特定相続人の固有財産になるだろうか?
1 Aさんは資産がほとんどなく給与所得も少なくて、持ち家もなかった。妻と子供3人がいたが、自分の死亡保険金1億円の受取人を長男Bとしていた。そのことを家族には隠していたところ、Aさんが死亡し、あらかじめ1億円の保険金の受取人が自分になっていることを知っていたBは、兄弟等に黙って保険金を受け取っていた。ところが、Aさんには隠れた借金が3000万円あった。この場合、Bさん以外の相続人は保険金を相続財産だとして主張できるだろうか。
2 判例は「特段の事情のない限り、被保険者死亡時における相続人たるべきもののための契約であるから、保険金請求権は、保険契約の効力発生と同時に相続人たるべき者の固有財産となり、遺産に含まれない」とする。
3 いかにも、AさんはBと同居していたとか特別な理由がありそうだが、そでないとすると、ほかの相続人に対し、不公平である。
4 判例が明確に否定している以上しかたないのだろう。
自宅待機であっても、人と面談しないで脳を活性化させる方法?
コロナウィルスによる緊急事態宣言で、私たちの周りも、もちろん私自身も、自宅待機となったり、外出を極力控えるようになりました。
なんか、人と接しないでいると、自分の脳が衰えたり、人ととして生きる力が失われつつあるように、とても不安に感じます。
イメージとしては
自分という個体が真っ暗な底にじわじわと沈んで行くような・・・
このままではいけないと思ったら、次のことを提案します。
1 人と電話で対話すること
会いに行くことができない方、例えば、1ヶ月前に地域の用であった人、同窓会の打ち合わせをした古い友人、ゴルフ仲間、釣り仲間、その他趣味の仲間。。
私は、
急用があったわけではないけど、ちょっと話したいことがあってさあ、今家から出られなくてすることないよねーー
と話していくと、大体向こうも暇だからこちらの話に応じてくれます。
話すことは脳活性化の最良手段です。
なぜって、①口の筋肉を使う、②会話に必要な記憶喚起力を使う、③相手の話に応じた対応の言葉を探すので、大脳が記憶と創造という能力を使おうとする。
などなど、種々あります。
さらに、日記やブログに「今日の対話」などと題して記録していけば、対話自体が楽しくなること請け合いです。
2 掃除しましょう
どうして認知症になってしまうか聞いたことがありますか?
一つには、「乱雑になった机、テーブル、台所を放置したままでいること」があります。種々専門家が指摘していますが、簡単にいうと
毎日片付けていない環境を見ていると、脳の中にそれがコピーされて、脳内もあなたの室内と同様に、混乱してしまう
のです。
ですから、自宅にいることが多くなった今こそ、「お掃除と不要品の廃棄」に頑張りましょう。
(掃除については、続く)
養子縁組と相続?
養子縁組と相続というと、興味深い事例がある。
Aが、連れ子CのあるBと養子縁組をした。Aとしては、Bとの縁組の時に、すでにそこにいるCとは、それなりにその存在を容認していたであろうし、場合によっては、Bと一緒に強く、Cの面倒も見たいという気持ちもあったかもしれない。
例えば、Aが60歳以上とやや高齢で、Bは30歳代となれば、実は、AとBとは実態としては夫婦関係だったかもしれない。 Cが可愛い女の子だったら、なおさら、先々自分の遺産は、Bとその連れ子Cの手元に行くことを希望していた場合が多いだろう。
ところが、その後に、Bは次の子供Dを生んだ。しかし、これって相当事情があるんじゃないか?
Bには夫はいないものであるのに、子供だけ産んだとなると、Aが公然と認めるものではないだろう。そもそも、縁組は、両者の合意により親族関係を作ろうというのであるから、AとDとの間には、そのような合意はない。
こんな状況で、Aの遺産をDに承継させてよいものだろうか?
法はこれを否定している。民法887条2項。この規定は「直系卑属でなければ代襲相続人になれない」との趣旨である。つまり、縁組後に生まれた子供には、母親の養親の遺産につき、相続権(代襲)がないということになる。
当然といえば当然かな?
生きているいま、相続についてどれくらい期待できるか。
いよいよ、コロナで緊急事態宣言が出される直前になった。
閉塞感でいっぱい。とりわけ、イベント業界の方々、飲食店に方々、旅行関係の方々に対しては、同情を禁じ得ない。
私、家族にきつく言われているため、夜間、焼き鳥店に立ち寄ることもなく、お持ち帰りの焼き鳥で満足するようにしている。福岡市中央区平尾駅付近には、980円でかなりよい食材で、焼き鳥を出してくれるところがある。
そこで今は、休日であっても、自宅でビデオを見るから、ジョギングするか、一人寂しくビールで焼き鳥を楽しむかしながら、難解な参考書を読んだりしている。
今、読んでいるのは
だ。判例の引用が多くて、相続の分野における現実がどうなっているかがよく分かる。
親が資産家であったり、その資産で子供が生計を立てている場合、子供は、その資産を今後も利用させてもらえるし、先々、親が亡くなった場合は、当然相続できると思っている。
ところが、人間は感情の動物だから、合理的な考えどうりに行動しないことがある。
息子Aは実母甲とともに、実母名義の農地を耕作するなどして生計を立てていた。ところが、Aが妻Bを娶り妻帯すると、Bと甲が不仲となり(いわゆる、嫁舅の問題)、感情に駆られた実母甲は、重要な資産である広い農地を黙って他人に売却した。AもBも途方に暮れていたので、裁判に訴えた。
【さて、どう思われますか?】
息子Aは、先々野市を農地を相続できるだろうと思っていたし、現に甲のためにも、その農地を利用して、生計を立てているのであるから、まさかそんなことまではないだろうと思っていたし、先々農地を相続でいると期待していた。
ある意味、「当然、Aは農地をしばらく利用できる期待を保護すべきだろう」と感じる。ところが、判例において
甲が他人に売却した売買契約は、自分を追い出し、農地を相続させないためにしたものであるから、仮装売買であり無効だとした。
しかし、判例は
Aの相続期待権というほどのものではなく、Aには訴えの利益がない。
として、Aの主張を退けた。
人は感情の動物であり、非合理的な行動をとってしまうものだということを心に留めておきたいと思った。
店、開けられない。この先どうすればいいんだってんだ?
厳しいご時世になった。サラリーマンも出夫も学生も、夜の飲食店(居酒屋)にいけない。東京都知事さんは、夜の飲食店、歓楽街には「行っていただかないように」との要請。これって、はっきりとした人権の制限なの?
知人で居酒屋を経営している人がいるが、「どうしろっていうんだよ。売上げの補償はやってくれねえのかよ」、「一律30万円だって、店の銀行ローンはどうしろっていんだ」、「だいたい、いつまで続くんだよ。向こう一年店開けられないから、転業しないといけないだろう。」「家賃はどうすればいいんだよ」
などと苦しい胸の内をしゃべってくれた。
フリーランスのイラストレーターさんも、「低利融資が使いやすくなったと言うけど、融資だから返さないといけないでしょ。」「返す当てもはっきりしないから、使えないのよ。」「今月のお家賃が払えないかもしれない」
などと。
せめて友人の売り上げに協力したいけど、お店が開けられないなら、友人のささやかな応援もできない。
困ったものだ。
成年後見人制度不活用に実際
例えば、老母の認知症が進んでいよいよ介護施設に入ってもらわなければならなくなったとき、老母本人が介護施設と契約しなければならない。同時に、老母を病院に行かせて、認知症の程度を認定してもらわなければならない。
病院に行かせるのはまだ簡単であり、その後、認知症の程度の認定をしてもらうのはそれほど難しくないと思う。
私の経験だと、母が認知症の初期段階の時の数年間、「私はどこも悪くない」と言い張り、心療内科などに通院させることが全くできなかった。だからこれも本当は簡単なことではない。
それよりもさらに実際に身の回りの世話をしている親族を煩わせるのは、介護施設との入院のための契約締結だ。
仮に、契約するには、自分で物事を決めることもできる能力がなければいけない。ところが、認知程度によって、その能力がどの程度かの判断が難しい。
そして、厳密には、老母の代理人を親族の誰かになってもらうについても、老母の委任状が必要であり、その委任状の意味を理解させることさえ難しい。
だから、そのために、つまり老母のために契約の締結を行う代理人を定めるためには、家庭裁判所に申し立てて、親族の誰か(司法書士、行政書士が選任されることもある)が成年後見人になっても等分ければならないが、その手続きに時間がかかったり。そもそもその手続きを素人の親族が行う手間とか困難さがある。
実のところ、私の身の回りでも、実際に老母の面倒を見ている親族が、老母に変わって介護施設と契約して入院という誰もが望む結果を獲得できたケースを知っている。
【余談】
以上の通りで丸く収まったが、その親族は理解力の低下した老母に対して
老母:どうして、私は施設にはいらないといけないの?どこも悪くないのに?
親族:お母さんはどこも悪くないけど、この地域では歳が80歳になったら、誰でも一度は介護施設に入らないといけないことになったとよ。
老母:ああ、それで分かった。いろいろありがとうね。